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滋賀県立美術館 企画展 \'\'みかた’’の多い美術館展_f0359911_02012287.jpg
滋賀県立美術館の企画展 「“みかた”の多い美術館展 さわる知る 読む聞くあそぶ はなしあう 「うーん」と悩む 自分でつくる!」に行ってきました。
たくさんの博物館仲間が「行ったよー」とSNSに投稿していたことがきっかけで知り、とても見に行きたくなって。

展示は、タイトルのとおり「作品のみかた」を8つ提案していました。
いちばん最初の「みかた」は「おはなしして、みる」。

滋賀県立美術館 企画展 \'\'みかた’’の多い美術館展_f0359911_02032876.jpg
「美術館は静かにするところ」という暗黙のルールのようなものを、最初から拭い去ってくれるこの展示。この文章を見たときに、「おお、いいんだ!」と心が軽くなりました。入ったときにもらえるパンフレットには「館内でおしゃべりすること」について担当の学芸員さんが詳しく書いています。この文章もとても良くて、学芸員さんのあたたかい人間性を感じる…。

滋賀県立美術館 企画展 \'\'みかた’’の多い美術館展_f0359911_01330361.jpg
で、一緒に行った友人たちとわいわい話しながら、写真を撮りながら見た(体験した)作品がこちら。個人的には「1つの型からたくさん量産したんだろうなぁ」と思われる黄色い人に残るバリがわりとはっきりたくさんあったのがおもしろかったです。

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少し進むと、いろいろな人が作品についての感想を書いたポストイットが作品の前に置かれていました。
自分以外の人の「みかた」を知るのはおもしろい。「えー、そうは見えないわー」とか「言われてみれば…」みたいなやり取りが脳内で起こって、何度も作品を鑑賞した感覚になりました。

滋賀県立美術館 企画展 \'\'みかた’’の多い美術館展_f0359911_02041845.jpg

滋賀県立美術館 企画展 \'\'みかた’’の多い美術館展_f0359911_01440484.jpg
そして最後、8番めの「みかた」は「いっそ自分でつくって、みる」
色紙や毛糸、色ペンなどで、見学者が作品を作ることができるコーナーがありました。いちおう、土台となるシンプルなテーマがあって、それに沿って作られた作品、テーマを超えて制作されたものなどなど、どれもとっても見ごたえがありました。
そんな作品の中に…

滋賀県立美術館 企画展 \'\'みかた’’の多い美術館展_f0359911_02063105.jpg
すごいの見つけたー!!!!!
美術館で「NO MUSEUM, NO LIFE」と書いた作品を作られた方、きっとこの企画展をとても楽しまれたか、ミュージアムでの良い体験をたくさんされているのだろうなと想像しました。うれしい。

企画展全体として、説明文がとても読みやすかったのが印象的です。この説明文、学芸員さんが1人で書いたのではなく、いろいろな人と一緒に書いているというのが驚き!その準備にすごく時間がかかったろうなと想像しますが、だからこそ、目線をあわせて「こうやって見たらおもしろいよ」と誘ってくれているようで、とても親しみがありました。それと「やさしいにほんご」を採用されているようです。
くりかえしになってしまうけど、企画者の人間性(やさしさとか、まなざしのあたたかさ)を感じる展覧会でした。

いまの時期、美術館が立地する公園の紅葉がだんだんと色づいてきていて、とても美しかったので、それもあわせておすすめです。

■“みかた”の多い美術館展 さわる知る 読む聞くあそぶ はなしあう 「うーん」と悩む 自分でつくる!@滋賀県立美術館(滋賀 大津市)
【会期】2023年10月7日(土)〜11月19日(日)※月曜休館

(め)


# by musume2016 | 2023-11-06 02:11 | 鑑賞記録

取材を受けました

ゆるーく活動している私たちですが、取材を受けました。
こんな日が来るとは、人生はおもしろい。

取材してくださったのは、なんとミュージアムグッズ愛好家の大澤夏美さん。
MUSUME結成のいきさつや、これまで制作したグッズなどについてお話しました。

はじめに、(め)と(え)がぞれぞれ、大澤さんからの質問項目についての回答を考えて、あとで組み合わせて回答しようということにしたのですが、お互い持ち寄った回答内容がほぼ一緒だったというのは、笑ったなー。
私たちにとってもいい経験でした。
その後、その回答をもとに、大澤さん、(め)と(え)の3人でZoomで取材を受けました。
大澤さんは引き出し上手・ほめ上手で、楽しくてついついあれもこれもとお話したくなってしまう、そんな素敵な方でした。
なにより、ミュージアムを楽しんでくださっている方とのお話は楽しかったです。

取材の内容は、大澤さんが制作されている『ミュージアムグッズパスポート』vol.6 にてご覧いただけます。
7月22日(土)、23日(日)に東京で開催される「博物ふぇすてぃばる!」【E-47】にて初販売。
特集も面白そうだし、紙面もとってもかわいいので、ぜひご覧ください~。

【博物ふぇすてぃばる!】

大澤さんのサイト【百物気】

MUSUMEグッズ通信販売
【大阪市立自然史博物館友の会ネットショップ】
取材を受けました_f0359911_14292262.jpg



# by musume2016 | 2023-07-19 09:06 | 活動

あっという間に1年!

なんと、前回の投稿からちょうど1年経ってしまいました。
(め)も(え)も元気にしています。細ーくゆっくりですが、二人でミーティングしたり、新しくできた博物館的な施設に視察に行ったりと活動をしています。
また、大阪市立自然史博物館のミュージアムショップ(NPO法人大阪自然史センター運営)には、変わらずTシャツや鉛筆などのMUSUMEグッズを置いていただいています。ありがたい限りです。
■大阪市立自然史博物館ミュージアムショップ
https://omnh-shop.ocnk.net/
■MUSUME「NO MUSEUM, NO LIFE」グッズ
https://omnh-shop.ocnk.net/product-list?keyword=MUSUME&Submit=1

そういえば、今年びっくり&嬉しかったことが2つありました。
(め)の勤務する博物館でワークショップがあった時のこと。ワークショップにご家族で参加してくださったお父様が「No museum,No life」Tシャツを着てくださっていました。
なんとーーー!!!
びっくりーーー!!!
自分たちが作ったものを身に着けている人に思わぬところで出会い、飛び上がらんばかりでしたが、一応勤務中だったので気持ちを抑えて、ワークショップ終了後に「あのー、そのTシャツ…」と話かけました。
その方は、大阪自然史博物館のミュージアムショップで購入してくださったそうで、ご家族みんな博物館が好きだそうです。そんなお話か聞けて、とても嬉しかった〜。

また別の日は、(め)の友人の旦那さまが電車内で「No museum,No life」エコバッグを持っている方を見かけたそうで、メッセージをくれました。
その沿線なら(え)が乗ることもあるので、すぐに「今日、エコバッグ持って○○線乗ってたりした?」と聞いたら、なんと「乗ったけどエコバッグは持ってない」とのこと。
わおーーー!!!
使ってくださっている方がーーー!!!
その日は、久しぶりに開催した大阪自然史フェスの日だったので、その行き帰りだったのかもしれません。

MUSUMEグッズを身に着けて、私たちと気持ちを共有してくださる方々がいるのは、とても嬉しく励みになります。私たちの向かいたい先はこういうことだよな…と、前向きがんばれる気持ちをいただいています。
みなさん、どうもありがとう!

来年も細ーくゆっくりな活動になるかもしれませんが、どうぞよろしくお願いいたします。
そしてみなさん、来年も素敵な1年になりますように。

写真は本文にあまり関係ないけど、やっと買ったBRUTUSの博物館特集。お正月にゆっくり読みます。
あっという間に1年!_f0359911_23461429.jpg


# by musume2016 | 2022-12-31 23:05 | 活動

11月に、大阪府内のある中学校で、中学2年生の生徒たちに向けて「博物館のはなし」をしてきました。

この時期、例年は生徒たちが、職場体験として地域のいろいろな施設やお店に出向いて体験しながら職業を知っていくのですが、新型コロナウイルス感染症のため、昨年は中止したようです。そこで今年は、仕事をしているいろいろな人に中学校に来てもらい、その経験などを聞く方法に変更した、ということでした。
たまたま、その中学校のT先生と知り合う機会があり、「博物館で働いているんですよー」「恐竜の博物館とか、自然史の博物館とかにいました」など話していたらとても興味を持って下さり「それ、話してください!」というオファーを受けました。

さて、中学生は何を聞きたいのだろう、と、ちょうど中2の息子に相談するも「知らんし」で会話が終わり…。困っていたところで、友人たちがアドバイスをくれたり、またT先生が生徒さんたちからの質問を集めてくださったりで、なんとか話の構成を考えることができました。

当日は、私を含めて10名ほどのゲストがおり、消防士や保育士、管理栄養士などを仕事にされている方がいらっしゃいました。生徒たちは、自分の聞きたい職業を選んでいたようで、「博物館のはなし」では20名ほどがいました。うれしいー。聞いてみると、みんな博物館や美術館の仕事に興味があり、自分でもたまに行く、という子たちでした。

中学2年生へ博物館のはなし_f0359911_23404689.jpg
(撮影:T先生、ブログへの掲載許可いただいています)

教室ではこんな感じ。
T先生からは、仕事に時に着ている服装で話してもいいですよ、と言われたのですが、仕事の時に着ている服といっても、いまは制服もないし、博物館っぽい恰好もしてない。収蔵庫に入るときの作業用上着(けっこう好き)はあるけど、日常的に着てないもんなー、ということで「No museum, No life」のTシャツを着ることにしました。
博物館が好きでこの仕事をしているし、博物館のおかげでいろいろな人と出会えて私の人生があるし。
(生徒たちはどう思ってたかわからないけど)

50分の授業時間のうち、前半では私が博物館で働きたいと思ったきっかけや、これまでやってきたこと、後半はあらかじめ生徒からもらっていた質問に答える内容にしました。
生徒たちからの質問がおもしろくて「なぜその仕事をしようと思ったのか」「やりがい、うれしいこと」「つらいこと」あたりはよくある質問かもしれないけど、中には「お給料は?お金で困ったことはありますか?」「美術品をこわしてしまったことはありますか?」「恐竜の化石などの高価なものはどのように入手するのか、そもそも博物館のものは買っているのか?」というのがあって、中学生が博物館のことをどのように見ているのかを知ることができて、とっても得した気分。
話の最後のメッセージは「もし博物館で働きたいと思ったら、中学生のいま、たくさんの博物館や美術館に行ってみてね」にしました。英語を勉強しておくといいよ(私ができないから…)とか、なんでも勉強しておくといいよ、とかも考えたのですが、中学生の今しかできないことは、中学生の今の自分で、来館者として博物館をたくさん体験して、その経験(なにを思ったとか、どう感じたとか)を蓄積しておくことかなと思いました。博物館で働くと、純粋な来館者になるほうが難しくなることもあるし。

そんなこんなで、あっというまに50分が過ぎて授業終了。
後日、T先生からいただいた生徒の感想はこんな感じでした。

・博物館の仕事はいろいろあって、どの仕事もたいへんそうですが、調査研究というのが一番おもしろそうだと思いました。
・博物館は静かなイメージだったので、イベントがあるということに驚きました。
・好きなことを仕事にしていてかっこいいなと思いました。
ほか

感想を読むと、みんなちゃんと聞いてくれていたのだなと関心するとともに、ほんとうに真面目に聞いていてくれて、なんだか恥ずかしくなってしまいました。
後日、話を聞いてくれた生徒たちが作った新聞も送っていただいたのですが、みんなの意見やコメントがまっすぐで、やっぱり照れてしまった。熱く語る自分にツッコミたい気分(いや、ちゃんと話したからいいんですけど)。
博物館の仕事を選ばなくても、博物館のことを知ってくれたらうれしいなという気持ちです。

コロナ禍でも、生徒たちへ仕事を知る機会を作った生成たちのアイデアは素晴らしいなと思うとともに、博物館のはなしなら、いつでも喜んでやります!(恥ずかしいけど)と思ったのでした。

(め)


# by musume2016 | 2021-12-31 00:40 | 活動

お掃除さんのはなし

(め)です。本当に久しぶりの投稿です。
職場が変わって、忙しくなって、そしたらコロナになって、うわぁ…と思っていたらずいぶん時間が経ってしまいました。
その間ずっと、何を書こうかなと考えていたのですが、まとまらず、そしてほとんど他館にも行かず(行けず)で、結局ずるずるとしてしまいました。

で、今日「ああ、これ書きたい!」と思ったことがあったので、PCに向かっています。

先日、ご縁があって知り合いになった中学の先生から「中学校に来て、博物館の仕事の話をしてくれませんか?」と誘われました。
その中学校の2年生は、毎年「職場体験」というカリキュラムがあって、近隣の会社や施設に数日間通って、そこでの仕事を体験しているようです。
いま勤めている博物館でも、職場体験の中学生がコロナ前まで毎年来ていたので、ふむふむなるほど、あれね、という感じ。
しかし、ここ2年ほどはコロナのために中止しているそうで、今年は生徒が職場に行く代わりに、社会人に中学校に来てもらって、仕事の話をしてもらうことにしたそうです。
その「仕事の話をする社会人」として、お誘いがありました。

お誘いをいただいてから、何の話をしようかなーと考える日々で、ひとくちに「博物館の仕事」といっても、本当にいろいろな人がいろいろな関わり方をしていて、そんなことも紹介したいなと思いつつ、過去に勤めていた博物館とそこで働く人たちのことを思い出す中で、共通して良い思い出がある!と思ったのが「お掃除さん」、館内外の清掃をしてくれる人々です。
これまで6つの博物館に関わり、ぱっと顔が思い出せるお掃除さんが4名(3館分)。残りの3館は、お掃除さんに出会わなかったので、記憶にありません。
思い出せる4名(うち1人は、いま勤めている博物館なので、毎日会う)は、共通して
・女性
・おばちゃんといわれるような年齢
・明るい
・元気
・おしゃべり好き
・「なんでも言って!やるから」が口ぐせ
・背が小さい

最後の特徴は、不思議だけど、みんなそうなんです。
余談ですが、息子たちが通ったいくつかの保育園の園長先生はみな、小さくてころんとしたおばちゃんでした。
職業と背格好の関係はあるのだろうか…ある気がする…。

どのお掃除さんも、前向きで明るいんだけど、時々「困っちゃうわよねー、あはは!」と、仕事上の悩み(だいたいマナーが悪いお客さんの、施設の使い方の愚痴)を明るく話してくれて、私も博物館の現状というか、お客さんの様子を知れたりするので、とっても面白かったりします。

そして、なんといっても通常業務に加えて、緊急事態(展示室で来館者が嘔吐した、転んで出血した、なぜかジュースがこぼれているなどなど)の時は、ぴゅー!っと現れて「やっとくから」の一言で、さささーっと場をおさめてくれる、めっちゃ頼もしい方々です。私は非常事態のことで、あわあわしちゃってんのに。

あと、たぶん、私は博物館のいくつかの側面しか知らないけど(どの館でも働くポジションが固定しているので)、お掃除さんたちは、館内のあらるゆ場所をめぐるので、きっといろんなことを知っているんだろうな、という憧れもあります。

博物館を支えるたのもしいメンバーで、そして私個人的にもいつも元気をもらっている(た)みなさん。浮かぶのは、どの人も明るいイメージばかりなんだなー。





# by musume2016 | 2021-09-26 23:34 | 博物館を楽しむヒント